空き家と相続問題

権利関係

将来空き家になる可能性がある建物を相続する場合は、早めに準備することをお勧めします。例えばそれが住宅の場合、だれが相続するのかを決めることです。

相続には法定相続分というものがあり、不動産の場合、それをそのまま適用すれば共有になってしまいます。共有不動産を何かに活用しようとした場合、その共有者全員の同意が必要になります。お互いの話し合いでまとまればいいのですが、そうでない場合は結局何もできなくなります。そのための方法として遺言制度があります。2018年の相続法改正によって、自筆証書遺言の要件が緩和されました。遺言でどの不動産を誰に相続させるのか決めておくのです。相続が発生したとき、遺言があれば故人の遺志を尊重しますので基本的には遺言書の通りに遺産を分割しまます。遺言書が無ければ遺産分割協議をしなければなりません。遺言書の中で自筆証書遺言は最も簡単な方法で、手軽に作成できるメリットがあります。どんな用紙にどんな筆記用具でもいいので、自分で遺言の全文、日付、氏名を書き、それに押印すれば完成です。ただそれだと偽造・変造の恐れ、紛失・盗難の恐れがあります。

そこで、2018年の改正で自筆証書遺言の法務局での保管制度ができました。自筆で書いた遺言を法務局に預けておくのです。そうすることにより、従来なら遺言書が見つかってから家庭裁判所での検認手続きが必要だったのですが、法務局に預けることによりその検認手続きが不要になり、相続手続きの迅速化が期待されています。

空き家の有効活用をするためには、まずそういう権利関係をすっきりさせておくことが重要です。そうでないとせっかく活用しようとしても、そんな部分がネックとなって先に進まないからです。遺言の他にも生前に民事信託契約という契約締結していくとう方法もあります。これは契約事項であり、内容をきちんと考えて行えばとても有効な方法です。

いずれにせよ、空き家の有効活用において、権利関係の整理はとても重要です。もし不明点や相談事項がありましたら、当事務所までご連絡ください。

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